近年、歯科医院におけるマーケティング戦略は大きな転換期を迎えています。従来の紹介や看板、チラシといった手法も勿論大切ですが、SNSを活用した情報発信とブランディングが必須の時代になりつつあります。
患者が医院を選ぶ判断軸は「近さ」や「価格」だけでなく、「信頼できる情報」「人柄が伝わる雰囲気」へとシフトしており、SNSはその情報の受け皿として非常に大きな影響力を持っています。
本記事では、歯科医院がSNSを運用すべき理由から、InstagramとLINEの連携、広告活用までを徹底解説。今日から始められる実践ノウハウも紹介します。
マニュアルもご興味あればDL下さい。
目次
歯科医院がSNSを運用すべき3つの理由
患者との信頼関係を築ける
SNSは、診療内容だけでなく院内の雰囲気やスタッフの人柄を「見える化」することができます。
不安を抱えている初診患者にとって、投稿された写真や動画は来院を決断する際の強い後押しとなります。
- 院長やスタッフの紹介
- 院内の様子や感染対策
- 症例のビフォーアフター
これらの情報を視覚的に届けることで、「この医院なら大丈夫そう」と思ってもらえる環境を作れます。
地域の潜在患者へ自然にリーチできる
InstagramやFacebookは広告を出さなくても投稿が拡散されやすい設計になっています。
「#地域名 + 診療内容」などのハッシュタグや位置情報を組み合わせることで、自然検索による集患が期待できます。
- 例:#鎌倉ホワイトニング #横浜矯正歯科
- MEO(Google地図対策)と連動した投稿
- 投稿からホームページやLINE公式アカウントへの導線
自院の専門性と方針を発信できる
差別化が難しい歯科業界では、「どんな医院か」「どんな想いで診療しているか」を伝えることがブランド化の第一歩です。
SNSを通じて医院の価値観を継続的に発信することで、“共感”による患者とのつながりが生まれます。
歯科医院におすすめのSNSは?
SNSにはさまざまな種類がありますが、歯科医院に特におすすめなのは以下の2つです。
視覚的に訴求できるため、症例写真、院内の雰囲気、イベントの様子などを魅力的に伝えることができます。
20~40代女性との親和性が高く、特に美容・審美・予防などに力を入れる医院には効果的です。
● LINE公式アカウント
患者と1対1のコミュニケーションが可能。予約リマインド、キャンペーン通知、FAQ、資料送付などの機能を通じて、再来院や自費診療の促進に役立ちます。
詳しい内容はこちらを参照下さい。
なぜ歯科医院はInstagramと相性が良いのか
Instagramと歯科医院の相性は、以下のような観点から非常に高いといえます。
- ビジュアル主体のプラットフォーム
歯科治療はビフォーアフターが明確に表れるため、治療効果を視覚的に訴求しやすい領域です。
例:矯正、ホワイトニング、インプラント、審美補綴など - ターゲット層との一致
Instagramは美容・健康に関心が高い20〜40代女性の利用率が非常に高く、審美や予防歯科を打ち出す医院にとって最適な媒体です。また、小児専門Instagram、矯正専門Instagram、採用専門Instagramなどターゲットを明確にして投稿をしていける点も良いかと思います。 - 情報の拡散性と信頼性
ユーザーによる保存やシェアにより、自然な形で口コミ的な効果を生み出すことができます。
歯科医院がInstagramを活用する5つのメリット
- 新規患者の獲得
視覚的な投稿は医院選びの決め手となり、来院のモチベーションを高めます。 - 医院のブランディング
カラー、トーン、構成を統一することで一貫性あるブランドイメージを形成。 - 信頼の可視化
治療の実績や症例、スタッフ紹介を通じて、医院への安心感・信頼感を醸成。 - エンゲージメントの向上
質問機能やアンケートを用いて、患者との双方向コミュニケーションが可能に。 - 広告媒体としての活用
ターゲティングが細かく可能なInstagram広告を利用すれば、効率的な集患も実現可能。
成功事例はこちらです。
Instagram運用における注意点とデメリット
いくら効果が高いとはいえ、SNSにはリスクも存在します。以下の点には注意が必要です。
- 医療広告ガイドラインの遵守
誇大表現、治療実績の比較、患者の声の扱いなど、ルールを確認しながら運用する必要があります。 - 炎上リスク
不用意な表現、誤解を生む投稿が拡散すると医院の信用失墜にもつながります。内容のダブルチェックを習慣化しましょう。 - 継続的な投稿が必要
エンゲージメントを維持するには、定期的なコンテンツ作成と更新が不可欠。月に数回の更新からでもOKです。 - 対応リソースの確保
写真・動画撮影、編集、コメント返信など、SNSは思いのほか手間がかかります。スタッフとの分担や外注も視野に。
歯科医院のInstagram運用10の戦略
ターゲット層の明確化
Instagramアカウントの初期設計では、「誰に情報を届けたいのか」を明確にすることが重要です。たとえば、「子供向けの小児歯科」「大人向けの矯正治療」「地域の一般患者向け」など、明確なターゲット設定が投稿内容やプロフィール設計の軸になります。
当社が歯科学生向けに実施しているInstagramは歯科のように明確にしております。
当社の運営実績はこちらです。

https://www.instagram.com/nyan_goro_sensei
魅力的なプロフィール作成
プロフィール文は「伸びる型」に当てはめて作成します。特に初期段階では「権威性」がフォロー獲得に影響するため、以下の4構成が効果的です:
- 一行目:ターゲットを示す明確なペルソナ
- 二行目:歯科医としての経歴や専門性(例:◯◯矯正認定医)
- 三行目:フォローによって得られるメリット①
- 四行目:フォローによって得られるメリット②
また、ハイライトは「見てほしい情報(例:矯正治療の説明やキャンペーン情報)」に誘導する導線として活用します。

統一感ある投稿デザイン
投稿のデザインは、最大でも3種類にパターンを絞ることで、アカウント全体に統一感が生まれ、ブランディング効果が高まります。
Before / Afterの症例写真の活用
WEBサイト3.0の時代、患者は医院選びの際に「実態」を重視しています。豊富な症例写真の掲載は、「ここなら信頼できそう」という安心感を与え、問い合わせ率が0.25%〜1%改善した事例もあります。
掲載する症例には、以下の情報を含めましょう:
- Before / After写真
- 矯正の種類
- 主訴(来院理由)
- 治療方法
- 抜歯の有無
- 治療期間
- 治療総額
- デンタルローン利用時の月額目安
これにより、ユーザーが治療後のイメージを持ちやすくなり、競合との差別化につながります。
フォロー・フォロワーの比率調整
権威性を保つためには、「フォロワー:フォロー=9:1」などの比率を意識します。フォロー数が多くなりすぎた場合は、1日20〜30人ずつフォロー解除するか、新しいアカウントを作成して調整します。
また、フォローする相手は、同ジャンルの有名アカウント(例:ママ向けの情報発信アカウント)に限定し、Instagramのアルゴリズムに自分のジャンルを認識させる工夫をします。

ストーリーズの活用
ストーリーズは週1回程度の更新を目安に、リアルタイム性のある投稿を行います。診療風景やスタッフ紹介、イベント告知など、医院の「今」を伝えるツールとして活用しましょう。
ハイライト機能の整備
ストーリーズのハイライトは、ホームページにおける「バナー」のような役割を果たします。たとえば、「診療案内」「アクセス」「矯正治療の流れ」など、患者に見てほしい情報をまとめ、行動喚起につなげます。
ハッシュタグの活用(地域名 × 診療科目)
アクセス向上には、検索されるキーワードを的確に把握し、ハッシュタグとして活用することが不可欠です。
例:
- #五反田歯医者
- #五反田歯科
- #五反田一般歯科
地域名+診療科目の組み合わせを意識し、ユーザーが医院を見つけやすくする工夫が必要です。
コメント・DMへの丁寧な対応
エンゲージメントを高めるためには、コメントやDMへの丁寧な対応が欠かせません。DMは週に10件程度を目安に、積極的にコミュニケーションを図ることが推奨されます。
他SNS・ホームページとのリンク連携
プロフィールやハイライトには、公式LINEやホームページへの導線を明確に記載します。
例:
- 「無料相談は公式LINEから」
- 「詳細はこちらのHPへ」
これにより、Instagramから他のチャネルへ自然にユーザーを誘導し、情報取得や予約につなげることができます。
これらの施策を実践することで、歯科医院のInstagram運用は集患力の強化、およびブランディングの確立に直結します。
まとめていうと以下の内容を徹底頂けますと幸いです。

表記の10個を徹底して運用されている医院様です。
Instagram × LINE公式アカウントの連携戦略
InstagramとLINEを連携することで、集患から定着までの患者導線を滑らかに構築できます。
成功している医院様の事例です。
Instagram → LINEへの導線づくり
- プロフィールにLINE友だち追加のURLを掲載
- 投稿で「詳しくはLINEで」と誘導
LINE内での活用方法
- 初診案内や資料のPDF自動送付
- 予約リマインドの自動配信
- タグ分けによるセグメント配信
- キャンペーン情報の配信
- オンライン問診票の送付
Instagramで関心を引き、LINEで深い関係を築く。この導線がリピーター育成とLTV向上に直結します。
公式LINEの登録方法は以下です。
Instagram広告を活用した効率的な集患術
広告を活用すれば、さらに確実にターゲット層へ情報を届けることが可能です。
▼広告の強み
- 年齢、性別、地域、興味関心などを詳細にターゲティング
- 予算設定が柔軟(月1万円〜でもOK)
- 写真、動画、カルーセル、ストーリーなどフォーマット多数
- 効果測定(インサイト分析)で改善可能
特に「審美歯科」「矯正歯科」「ホワイトニング」など、自費診療メニューとの相性が抜群です。
まとめ|SNSは“患者との絆を育てる経営戦略”
SNSは「投稿するもの」ではなく、**「患者とつながるための戦略的な経営ツール」**です。
✅ 来院前から信頼を育む
✅ 自院の強み・専門性を発信できる
✅ LINEとの連携でリピーターを育成
✅ 広告活用で自費メニューも伸ばせる
「見られる医院」から「選ばれる医院」へ──。
これからの歯科医院経営において、SNSは欠かせない武器になるでしょう。まずはInstagramアカウントを開設し、小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか?