「歯科コンサルに相談してみたいが、費用の相場がわからない」
「そもそも、うちの医院にコンサルが必要なのか判断できない」
初めてコンサルを検討する院長先生から、こうした声をよく伺います。歯科コンサルの料金は各社とも「お見積もり」としていることが多く、提示された金額が高いのか安いのか、判断の材料がほとんどありません。
本記事では、歯科医院専門の経営コンサルティング「シカラボ」(株式会社AMI)が、費用の相場と料金体系、そして費用を回収できるコンサルかどうかを見極める基準を、実際の支援で使っている判断の型をもとに解説します。
この記事でわかること:
- 歯科コンサルの費用相場と3つの料金体系
- 医院の規模別の費用の目安
- 費用対効果を判断する「月額の3倍」という基準
- シカラボの支援事例4件(売上120%・チェア4台→12台・開業初年度2億円・23店舗)
- 自院の課題に合うコンサルの種類
- 契約前に確認したい5つのポイントと、初回相談で聞く質問
- コンサルの導入を検討すべき5つのサイン
歯科コンサルの費用相場は月10万〜50万円|規模と支援範囲で決まる
歯科医院向けの経営コンサルティングは、月額10万〜50万円程度が一般的な相場です。金額の差は主に「医院の規模」「支援する範囲」「訪問の頻度」で決まります。

料金体系は3種類
| 料金体系 | 費用の目安 | 向いている医院 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 顧問契約(月額固定) | 月10万〜50万円 | 継続的に経営を改善したい医院 | 毎月の成果を数値で確認できないと「払っているだけ」になりやすい |
| 成果報酬型 | 改善した売上・利益の1〜3割程度 | 成果の定義がはっきりしている施策(集患・自費など) | 「何を成果とするか」の定義でもめやすい。短期の数字を追いがち |
| プロジェクト型(一括) | 数十万〜数百万円 | 開業支援・評価制度の導入など、期間とゴールが明確なもの | 終了後に院内で運用を続けられるかが分かれ目 |
最も多いのは顧問契約です。毎月の定例ミーティングと随時の相談をセットにし、必要に応じて院内研修や資料の作成が加わります。
医院の規模別の目安
| 医院の規模 | 月額の目安 | 主な支援内容 |
|---|---|---|
| 個人院(ユニット3〜5台・Dr1〜2名) | 月5万〜20万円 | オンラインの定例、数値の確認、施策の優先順位づけ |
| Dr複数・スタッフ10名以上 | 月20万〜40万円 | 訪問を含む定例、Dr面談、TC・DHの仕組みづくり |
| 分院展開・医療法人 | 月40万〜50万円以上 | 法人全体の数値管理、評価制度、分院長育成、M&A |
シカラボでは、月額5万円から導入いただけるプランをご用意しています。支援の範囲(オンライン中心か、訪問を含むか、法人全体か)に応じてお見積もりします。
初期費用・契約期間・解約条件の考え方
月額のほかに、初期費用(現状分析や資料作成の費用)がかかる会社もあります。見積もりを比べるときは、月額だけでなく次の3点を必ず確認しましょう。
- 初期費用の有無と内容:現状分析のレポートや、院内で使う資料の作成が含まれているか
- 最低契約期間:6ヶ月〜1年が一般的。成果が出るまでの期間とつり合っているか
- 中途解約の条件:何ヶ月前の通知で解約できるか
では、その費用は高いのか、安いのか。判断するには「相場」よりも大事な基準があります。
費用対効果は「月額の3倍の成果」で判断する
コンサル費用の高い・安いは、金額そのものではなく、払った額を回収できているかで判断します。シカラボでは、支援によって医院が得ている成果を金額に換算し、月額の3倍以上を目安にしています。

成果を金額に換算する
成果は売上の増加だけではありません。たとえば次のようなものも、金額に置き換えることができます。
- 算定の増加:口腔管理体制強化加算(口管強)の届出、口腔機能管理など、取れていなかった算定 (参考:2026年度 歯科診療報酬改定の全貌)
- 自費の増加:Dr別・TC別の成約率が上がったことによる自費売上の増加 (参考:歯科医院の自費率を上げていく手法)
- 患者の離脱防止:治療中断やメンテナンス離脱の患者を呼び戻した件数
- 採用・離職防止:求人広告費や、退職者が出たときにかかる採用・教育コストの削減 (参考:歯科衛生士が採用できない理由と解決策)
試算例:治療が終わった患者のうち、メンテナンスに移行する割合が60%から75%に上がったとします。治療終了が月40人の医院なら、メンテナンス患者は毎月6人ずつ増えます。1人あたり年4回来院し、1回の単価を仮に5,000円とすると、1年後には年間で約140万円の売上増につながります。
このように、施策ごとに「月いくら増えるか」を数字で示せるかどうかが、コンサルの価値を判断する材料になります。
成果が出るまでの目安は「90日で1つのKPI」
コンサルを入れても、すぐに医院全体の売上が変わるわけではありません。シカラボでは、最初の3ヶ月は施策を3本までに絞り、90日で1つのKPI(重要な数値)を動かすことを標準にしています。
最初から施策を10個も並べるコンサルは、一見すると手厚く見えます。しかし実際には、院内が回りきらず、どれも中途半端に終わることがほとんどです。
安さで選んで高くつくケース
月額が安くても、次のような状態なら、結果として高くつきます。
- 毎月の定例が「近況の雑談」で終わり、数値の変化が報告されない
- 提案はあるが、院内で誰が・いつまでに実行するかが決まらない
- 担当者が院長としか話さず、スタッフが動かない
逆に月額が高めでも、毎月の報告で「どの施策で、いくら増えたか」が説明されるなら、費用対効果は判断しやすくなります。
実際に、どのような成果が出ているのか。シカラボの支援事例を見てみましょう。
シカラボの支援事例|課題別に見るコンサルの成果
ここでは、シカラボが支援した医院の事例を、課題のタイプ別にご紹介します。同じ「歯科コンサル」でも、医院の規模や課題によって取り組む内容は大きく変わります。
事例1:補綴・メンテナンス・小児の院内プロジェクトで売上120%(医療法人城彩会)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | 医院の規模拡大にともない、助言だけでなく「現場を動かす支援」が必要だった |
| 主な支援 | 欠損補綴の説明資料の標準化、補綴カウンセリングの録画と振り返り、成約率の月次集計、メンテナンス受診案内のスクリプト統一、リコール対象者リストの運用、年齢別の小児アプローチプラン |
| 成果 | 売上が前年比120%。補綴・インプラントと小児の分野が大きく伸びた |
ポイントは、施策ごとに院内プロジェクトをつくり、成約率などの数字をスタッフ全員で毎月振り返る仕組みにしたことです。スタッフの提案力が上がり、オペレーションも標準化されました。
事例2:評価制度と採用代行で、チェア4台から12台へ(ひだまりおとなこども歯科)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | スタッフが増え、属人的な運営に限界。メンテナンスが増え、歯科衛生士の採用が急務だった |
| 主な支援 | 評価項目とマニュアルの整備、求人媒体のリライトとスカウト文面の改善、面接設定までの対応代行、自費のポスター・メニュー表・カウンセリングのタイミング設計、TC別の成約率の集計 |
| 成果 | 歯科医師2名・歯科衛生士3名を採用し、歯科衛生士は計8名に。チェアは4台から12台へ拡大し、自費売上は2倍に |
マネジメントと採用を同じ会社がまとめて支援したことで、「人が増える → 診療枠が増える → 自費の仕組みで売上につなげる」という流れを一度につくれた事例です。
事例3:開業前からの支援で、初年度2億円の見込み(はばたき歯科おとなこども歯科クリニック)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | 開業準備の段階から、集患の仕組みを整えておきたかった |
| 主な支援 | 開業前からのSNS・公式LINEの設計、他院の成功事例をもとにした助言 |
| 成果 | 開業初年度の売上2億円を達成する見込み。小児矯正の患者も130名 |
開業コンサルは、開業前の準備で「開業初日から患者が来る状態」をどこまでつくれるかが勝負です。
事例4:本部でのKPI管理とAI活用で23店舗へ(千賀デンタルクリニック)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課題 | 店舗数の拡大にともない、各院の数字をそろえて管理する本部の機能が必要だった |
| 主な支援 | 本部が各院のKPIを一元管理する体制づくり、データにもとづくPDCA、AIによる業務の効率化 |
| 成果 | 23店舗まで拡大し、今期の売上見込みは130億円 |
分院展開している法人では、院長個人の頑張りではなく「本部が数字を見て、資源を配分する仕組み」が成長を左右します。
4つの事例に共通するのは、最初に数字で現状を見える化し、施策を絞って院内の仕組みにしていることです。では、自院にはどのタイプのコンサルが合うのでしょうか。
歯科コンサルの種類と、自院に合うタイプの見分け方
総合型と特化型
| タイプ | 主な支援内容 | 向いている医院 |
|---|---|---|
| 総合型(経営全般) | 数値管理、保険・自費の改善、組織、集患の方針 | 何から手をつけるべきか整理したい医院 |
| 集患特化型 | Web・広告・SNS・LINE | 新患が明らかに足りない医院 |
| 自費特化型 | カウンセリング、TC育成、Dr別の成約率 | 新患はいるが自費が伸びない医院 |
| 採用・組織特化型 | 採用代行、評価制度、No.2の育成 | 人が定着しない、分院を展開したい医院 |
| 開業・M&A特化型 | 開業準備、事業承継、医院の売却 | 開業前・承継を考えている院長 |
着手の順番は「保険の土台 → 自費 → 組織」
課題がいくつもあるとき、シカラボでは次の順番で着手します。

- 保険の土台:まずは毎月の保険診療の売上を安定させます。土台が不安定なまま自費や組織の施策を増やすと、院内が回らなくなります。
- 自費:土台が整ったら、自費の提案から成約までの流れを整えます。
- 組織:医院の規模が大きくなってきたら、評価制度や、院長の右腕となる人材の育成に取り組みます。
コンサル会社に相談するときは、「自院はどこから着手すべきか」を最初の面談で根拠とともに説明できるかを確認してください。
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失敗しない選び方|契約前に確認する5つのポイント
初めてコンサルを選ぶときは、次の5つを確認してください。それぞれ、初回の無料相談でそのまま聞ける質問を添えています。
| # | 確認すること | 初回相談で聞く質問 | 見極めのポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 歯科医院での支援実績 | 「うちと同じくらいの規模・課題の医院で、どんな成果が出ましたか?」 | 事例を数字つきで説明できるか |
| 2 | 何から着手するかを示せるか | 「うちの数字を見て、最初の3ヶ月で何から着手しますか?」 | 自院の数字に触れて優先順位を示すか。施策を最初から並べすぎていないか(目安は3本まで) |
| 3 | 成果を数値で報告するか | 「毎月の成果は、どんな形で報告してもらえますか?」 | 施策ごとの変化を数字で示すか |
| 4 | 担当者と契約の条件 | 「担当は誰で、頻度はどのくらいですか?最低契約期間と解約の条件は?」 | 訪問かオンラインか、最低期間・解約の通知期限・初期費用の内容 |
| 5 | 院内に仕組みが残るか | 「契約が終わったあと、院内には何が残りますか?」 | 院内で回せる資料・ルール・数値の見方が残るか |
特に重要なのは2と3です。初回の面談で自院の数字に触れずに一般論だけを話すコンサルは、契約後も同じになりがちです。
依頼から成果が出るまでの流れ
無料相談の前に整理しておくと良いこと
次のことを整理しておくと、最初の相談で具体的な話ができます。
- 直近1年の売上と患者数の推移(おおまかで構いません)
- スタッフ構成(Dr・DH・DA・TC・受付の人数)
- 今いちばん困っていること
- 院長として達成したい目標(売上・分院・承継など)
すべてそろっていなくても問題ありません。お話を伺いながら、一緒に整理します。
最初の3ヶ月でやること
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1ヶ月目 | 現状の整理と、取り組む施策の絞り込み |
| 2ヶ月目 | 施策の実行(院内で担当者と期限を決める) |
| 3ヶ月目 | 成果の振り返りと、次の施策の決定 |
毎月の進め方
月1回の定例ミーティングで、前月の数値の変化、施策の進み具合、次の1ヶ月でやることを確認します。議事録と数値の報告を毎月残すことで、「何をして、いくら変わったか」をあとから振り返れるようにします。
よくある質問
歯科コンサルは怪しいと聞きますが、本当に効果はありますか?
効果は、コンサル会社の質と、医院側の実行体制の両方で決まります。「必ず売上が上がる」と約束する会社よりも、数値で現状を示し、施策と成果の関係を説明できる会社を選ぶことをおすすめします。
初めてで、何を相談すればいいかわかりません。それでも大丈夫ですか?
大丈夫です。最初の相談では、売上や患者数などの数字をもとに、自院の強みと課題を一緒に整理するところから始めます。「何に困っているか」がはっきりしていなくても、数字を見ると優先順位が見えてきます。
個人院でも依頼できますか?
できます。個人院の場合は、オンラインの定例を中心に、施策の優先順位づけと数値の確認から始めるのが一般的です。シカラボでは月額5万円から導入いただけます。
コンサルを効果的に活用するコツは?
院内の担当者(No.2や事務長)を決め、コンサルとのやりとりを院長ひとりに集中させないことです。施策の実行をスタッフの院内プロジェクトにすると、契約が終わったあとも仕組みが院内に残ります。
契約期間はどのくらいが一般的ですか?
6ヶ月〜1年が一般的です。成果が出るまでに3〜6ヶ月かかることが多いため、短すぎる契約では効果を判断できません。
まとめ|まずは5つのサインで自院をチェック
- 歯科コンサルの費用相場は月10万〜50万円。規模と支援範囲で決まる
- 料金体系は「顧問契約」「成果報酬」「プロジェクト型」の3種類
- 費用対効果は「月額の3倍の成果が出ているか」で判断する
- 着手の順番は「保険の土台 → 自費 → 組織」
- 契約前は5つのポイントを、初回の無料相談で質問して確かめる
コンサルの導入を検討すべき5つのサイン
最後に、コンサルの導入を検討すべき5つのサインをご紹介します。初めてコンサルを検討する院長先生は、まず自院の状況を確かめてみてください。

| # | サイン | よくある状況 |
|---|---|---|
| 1 | 売上や新患数が、1年以上横ばいか下がっている | 原因がわからないまま、広告や設備に投資している |
| 2 | 院長が診療で手一杯で、数字を見る時間が取れない | 毎月の売上は見ているが、内訳までは追えていない |
| 3 | スタッフが10名を超え、院長ひとりでは目が届かない | 離職や、スタッフ間の不満が出始めている |
| 4 | 分院展開・承継など、数年先の大きな判断を控えている | 何年後に、何を準備すべきかが決まっていない |
| 5 | 改定や採用難への対応が、後手に回っている | 届け出や採用のたびに、場当たりで対応している |
2つ以上当てはまる場合は、一度相談してみる価値があります。 一方で、開業して間もなく患者が自然に増えていて、院長自身が毎月の数字を把握できている医院は、まだコンサルが必要ない場合もあります。その場合でも、無料相談で現状の数字を一緒に確認するだけで、次に打つ手が見えてきます。
コンサル選びで大切なのは、金額の安さよりも「自院の数値を見て、何から着手すべきかを示せるか」です。5つのサインに当てはまった院長先生は、まずは無料相談で、自院の現状を数値で整理するところから始めてみてください。